ビットコイン攻略法

ビットコインには本質的な価値がありますか?

ビットコインには本質的な価値がありますか?
日本ユニシス株式会社 Techマーケ&デザイン企画本部
クロスTech企画部 Tech-Biz企画室 ビットコインには本質的な価値がありますか? チーフ・スペシャリスト ビットコインには本質的な価値がありますか?
牧野友紀

ブロックチェーンの本質と取り組み方について

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知っておきたいブロックチェーンの基礎知識

具体的な例を見てみましょう。現在、デジタルアートやデジタル収集品の世界では、非代替性トークン(NFT)が旋風を巻き起こしています。NFTは唯一無二の品目の所有権を表すものとして使用できるトークンであり i 、これによりアート、収集品、さらには不動産のような品目をトークン化することができます。NFTの正式な所有者はその時々で1人しか存在しません。またNFTはイーサリアムのブロックチェーンによって守られており、いかなる者も所有権の記録を修正したり、コピー/貼り付けで新たなNFTを作り出したりすることはできません ii 。理論上、NFTの対象範囲は膨大であり、証明可能な所有権を必要とするあらゆる唯一無二の品目が含まれる可能性があります。

暗号通貨の時価総額ランキング iii (2021年6月24日現在)

  1. ビットコイン - 6,290億ドル:インターネット経由で使用や送付が可能な初の非集中型暗号通貨。2009年に誕生した。
  2. イーサリアム - 2,270億ドル:暗号通貨であるイーサおよび数千の非集中型アプリケーションを動作させる技術。コミュニティによって運用される。2013年に提案され、2015年に稼働した。
  3. テザー - 630億ドル:米ドル(USD)の価値に連動する世界初のステーブルコイン。2014年に稼働した。ステーブルコインとは、その価値を外部の参照先(多くの場合、国家発行の不換通貨)に固定することを目指すもの。
  4. バイナンスコイン - 470億ドル:バイナンス暗号通貨取引所における売買や手数料の支払いに使用できる暗号通貨。2017年に稼働した。
  5. カルダノ - ビットコインには本質的な価値がありますか? 430億ドル:2017年に誕生した。所有者がネットワークの運用に参加できることを保証するように設計されたADAトークンを基礎とする。このため、所有者はあらゆるソフトウェア変更案をめぐる投票の権利を持つ。

デジタル資産にとどまらないブロックチェーンの使用事例

電子メールがインターネットの利用方法の1つであるのと同様に、ビットコインやその他のデジタル資産はブロックチェーンの使用事例の1つに過ぎません。業界やセグメントに関わりなく、透明性のある検証済み取引や、変更不可能なデータ入力、そして記録管理という特徴から恩恵を受けられる、事実上すべてのものにブロックチェーン技術を導入すれば価値を生み出す可能性があります。この幅広い訴求力のもと、2021年のさまざまな組織によるブロックチェーンのソリューションへの支出額は、2020 年から50%増の66億ドルと予想されます。 v また、2024年までには、ブロックチェーンのソリューションへの支出総額は年平均成長率(CAGR)48%のペースで増加し、190億ドルに達すると見込まれます。 vi

  • サプライチェーン:サプライチェーンの透明性は現代では当たり前のことであり、特別ではありません。消費者は、自身が購入する製品の背景に関する情報や、それらを製造し販売する企業の説明責任を求めています。結果としてサプライチェーンの管理は極めて重要になっています。しかし、製品の履歴の把握にはコストと時間がかかり、企業にリスクをもたらす可能性があります。こうした現代のサプライチェーン管理における魅力的なソリューションの1つがブロックチェーン技術です。

ブロックチェーンの安全かつ追跡容易な台帳は、消費者に製品を届けるべく尽力する企業に効率性をもたらします。物事に問題が生じた場合にブロックチェーンはとりわけ有用です。例えば、食品の領域における使用事例は興味
深いものです。食品は一般の製品と異なり、公衆衛生に影響を及ぼします。そのため、2019年に米国で発生した ロメインレタスによる大腸菌感染症のように、汚染された食品の出荷は広範な影響を及ぼすリスクです。伝統的に、こうした感染症の流行のニュースは食料品店にとってすべての在庫を棚から撤去しなければならないことを意味するものでした。しかしブロックチェーンを使えば、汚染された在庫を供給源に遡る形で即時に追跡し、汚染されていな い在庫を保全し、その後の感染拡大を防止することができます。

  • 医療の追跡管理:現在、患者の医療記録は断片化し、紙と電子医療記録(EHR)の組合せで複数の医療機関の施設に保存されています。この構造のせいで、患者の過去のデータをリアルタイムで視覚化し共有することは極めて困難になっています。これまでは、複数の医療機関がデジタルのデータを共有することによりEHRの改善が図られてきました。今後の課題としては、すべての記録を実質的に単一のプラットフォームに統合し、集中型のシステムを通じて情報のガバナンスと安全性を管理する必要があります。ただし、このような集中型のアーキテクチャーは、システムが大規模化した場合に単一障害点やデータフローのボトルネックのリスクが生じ得るという一定の欠点を伴います。 vii
  • スマートコントラクト:スマートコントラクトは、それによってブロックチェーンでの取引を発生させる、事前に定められた一連のルールです。これらのルールは「条件(if/when)」パラメーターとその「結果(then)」のパラメーターで構成されます。この自動化された手法により、事前に定められたすべての条件が満たされた場合にのみ契約を実行することができ、すべての参加者が結果の確実性を得られることになります。こうした取引の例としては、デジタルアートの売却、資金の放出、不動産の権原の移転、保険金の請求等が挙げられます。取引は成立次第ブロックチェーンに記録されます。すなわち、変更や削除はできず、かつ関与するすべての当事者によるアクセスが可能です。

ブロックチェーンのエコシステムに関わるさまざまなサブテーマ

デジタル資産のマイニングは、デジタル資産取引の検証およびさまざまなブロックチェーン台帳への取引追加に従事する企業や、デジタル資産のマイニングに使用される技術を生み出す企業で構成されます。

  • : Marathon Digital Holdings、Riot Blockchain、Hive Blockchain、Argo Blockchain、Bitfarms、Hut 8 Mining、Bit ビットコインには本質的な価値がありますか? Digital、Bit Mining、CleanSpark

暗号通貨のうち、世界中で飛び抜けて多くマイニング(採掘)されているのはビットコインです。現在、ビットコインのマイニングは主として専用のビットコインマイニング機器を使用して行われています。この機器は他のマイナー(採掘者)と競い合って特定の数学問題を速く解く第一人者を目指しています。この数学問題のそれぞれの解は、ハッシュ化と呼ばれるプロセスにより、16 進数の64桁の数値を生成します。この問題を最初に解くことに成功したマイナーは、次のブロックを生成してブロックチェーンをつなげることにより、ブロック報酬と、自身のブロック内で生じるすべての取引に関わる取引手数料を受け取ることができます。ブロックは平均10分ごとに解かれており、マイナーが受け取る報酬は現在1ブロック当たり6.25ビットコインです。ブロックがチェーンに追加されると、マイナーは新たに追加されたブロックの追加情報を組み込んで基準を満たす別のハッシュに係る問題の探索を事実上再開します。 viii

注意が必要なのは、マイナーが受け取るブロック報酬は時間の経過とともに半減期を迎えることです。21万ブロックがマイニングされるごと(およそ4年ごと)に、ビットコインのマイナーが取引の処理の対価として受け取るブロック報酬は半減します。次回の半減期は2024年の春頃と見込まれており、この際にブロック報酬は1ブロック当たり3.ビットコインには本質的な価値がありますか? 125ビットコインに減額されることになります。かかる半減が必要なのは、マイニング可能なビットコインの量に限りがあるためです。この上限は2,100万ビットコインですが、これに対して現在約1,870万ビットコインがマイニング済みであり、残る約230万ビットコインは2140年までに完全にマイニングされると思われます。 ix, x

現行のビットコインのプロトコルによると、2,100万ビットコインがすべてマイニングされた時点で、マイナーが得られる収益は取引手数料のみになります。取引が暗号通貨のネットワーク上で処理されることを確実にするため、外部の暗号通貨アドレスへの出庫取引には一般に「マイニング」または「ネットワーク」手数料が課されます xi 。現在のところ、これらの手数料がマイナーの収益に占める割合は6.5%にとどまっています xii 。ビットコインのマイナー手数料は固定されておらず、需給の動向によって変動します。また、ビットコインのブロックサイズには上限があります。すなわち、それぞれのブロック(前述のとおり、約10分ごとに生成される)におけるマイナーが検証できる取引件数には制限があります。検証待ちの取引の件数が1つのブロックに格納可能な件数を超えた場合、ビットコインのマイナーは最も高いマイニング手数料を提示した取引を優先させます。

マイナーにとっての主なコストは電力、自身のコンピューターシステムの価格、および業務の遂行に係るその他の運営費用で す。電力については、マイナーは電力コストを最小限に抑えようとすることから、電気料金の安い立地を選んだり、オフピーク時間に活動したりする傾向にあります。現在、新規の太陽光発電(PV)および陸上風力発電の電力コストは既存の多くの石炭火力発電所を運営し続けるコストを平均して下回っているため、ビットコインのマイナーは再生可能エネルギーの消費を好む姿勢を強めています。 xiii マイナーの約76%は自身のエネルギー構成の一部として再生可能エネルギーを利用しており、再生可能エネルギーはエネルギー消費量全体の約40%を占めています。 xiv 加えて、ビットコインの電力消費量(年間87.7テラワットアワー(TWh))が世界の総電力消費量に占める割合はわずか0.40%です。 xv

ブロックチェーンおよびデジタル資産の取引セグメントには、デジタル資産の売買プラットフォーム/取引所、カストディアン、ウォレット、決済ゲートウェイを運営する企業が含まれます。

  • :Coinbase Global、Square、PayPal、Voyager Digital、Greenbox POS

これらのプラットフォームにおいて現在最も多く売買されているデジタル資産はビットコインであり、その価値はデジタル資産の時価総額合計の約45%を占めています。 xvi しかし、ビットコインは存在する数千のデジタル資産の1つに過ぎません。

デジタル資産に特化したプラットフォームの他に、暗号通貨への関心の高まりから、多くのフィンテック企業が暗号通貨に対応 した商品を提供する方向に舵を切っています。例えば、Squareは2018年にCashAppを介したビットコイン取引を開始しました。以降のビットコイン取引による累積収益は合計88億ドルに達しています。2021年第1四半期単独では収益35億ドル、粗利益7,500万ドルを計上し、粗利益全体に占める割合は約8%に上っています。 xvii

ビットコインには本質的な価値がありますか?

PayPalでは、2020年に暗号通貨の売買を導入して以来、3億を超えるユーザー基盤の20%近くがアプリを介してビットコインの取引を実施しています。 xviii 他にも、VoyagerやCoinbase等の企業が暗号通貨の取引に特化したネイティブウォレットおよび取引所であるという点で差別化を図っています。Coinbaseは2020年末現在で4,300万の個人ユーザーと7,000の機関投資家をプラットフォーム上に持っており、さまざまな種類のユーザーの間で暗号通貨の支持が広がっていることを窺わせています。 xix Coinbaseは定額手数料または各取引価額に対する一定の割合の取引手数料のいずれかに基づいてユーザーに手数料を課しています。Coinbaseの2020年の手数料平均は個人ユーザーが1.4%、機関投資家が0.1%でした。 xx

ブロックチェーンおよびデジタル資産のハードウェアには、ブロックチェーンおよびデジタル資産のさまざまな活動において使用されるインフラやハードウェアを製造・販売する企業が含まれます。

  • : Nvidia、Northern Data、Ebang International Holdings、Canaan

ブロックチェーンの応用には、ブロックチェーンおよびデジタル資産の技術(スマートコントラクトを含む)に関連するアプリケーションやソフトウェアサービスの開発と販売に従事する企業が含まれます。
同様に、ブロックチェーンおよびデジタル資産の統合には、ブロックチェーンおよびデジタル資産の技術の採用と活用に向けたエンジニアリングおよびコンサルティングサービスを提供する企業が含まれます。

  • : BC Technology Group、SOS Ltd.、Overstock.com、Future FinTech ビットコインには本質的な価値がありますか? Group、Diginex、Galaxy Digital、BIGG Digital Assets

ブロックチェーン技術はその他のさまざまなセグメント、例えば電子商取引に応用することができます。Future FinTech Group のビジネスバーティカルであるCloud Chain Mallは、イーサリアム上にオンラインショッピングモールを構築しました。電子商取引の運営者としては、他にもOverstock.comがCoinbaseと提携し、プラットフォーム上の決済手段としてビットコインを受け付けています。このメリットとして挙げられるのは、ユーザーがいつでもどこでも任意の金額の送付および受取りを即時に行えること、そしてビットコインは不正アクセスを受けたことがないため常に安全な取引を行えることです。

結論

デジタル化が多くの業界の変革を加速させる中、伝統的な金融はブロックチェーンおよびデジタル資産の台頭によってひっくり返る可能性があります。デジタル資産の時価総額は1兆ドルを超え、その採用は加速し、暗号通貨を基礎とする新たな経済が世界的に形成されつつあります xxi 。それだけでなく、ビットコインから始まったブロックチェーン技術の本格的な応用は現在も進展し続けており、その潜在的な可能性は経済のさまざまなセグメントにわたって広がろうとしています。

「本質的価値」を英語に翻訳する

Rotork aims to be a 'great place to work', with strong core values in all of our business units and clear adherence to our published group ethics policies.

The symposium was ビットコインには本質的な価値がありますか? held on the theme of "Education, ビットコインには本質的な価値がありますか? Research ビットコインには本質的な価値がありますか? and Innovation - The Universities' Mission between Academic Core Values and Societal Expectations", with approximately 150 ビットコインには本質的な価値がありますか? attendees from Japan and Germany.

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Middle-sized・・・neither very large nor very small(LONGMAN現代英英辞典より)(超大規模、もしくは超小規模を除く(本資産運用会社訳)) ミドルサイズのオフィスビルへの重点投資 2不動産の本質的価値-立地とビルスペック-の追求 本投資法人は不動産の本質的な価値の多くは立地とビルスペック(機能性・デザイン性等)に依拠するものと考えており、投資に当たってはテナントニーズの高い立地に所在するビルスペックの高い物件に厳選して投資します。

Middle-sized: neither very large nor very small(from LONGMAN dictionary of contemporary English) Investment Focusing on Middle-sized Office Buildings 2Pursuing essential values ("Location" and "Building Specification") of real estate One REIT believes that most of the essential values of real estate are dependent on "location" and "building ビットコインには本質的な価値がありますか? specification (functionality, design, etc.)" and will invest in carefully selected properties with high building specification situated at locations ビットコインには本質的な価値がありますか? with high tenant needs.

Extrinsic value ビットコインには本質的な価値がありますか? is calculated as the difference between ビットコインには本質的な価値がありますか? an option's market price and its intrinsic value.

仮想通貨全面暴落 ビットコイン2.8万ドル割れ ステーブルコインUSTとDeFiが震源地か?

仮想通貨の価格下落が加速している。5月12日、ビットコインはさらに値を下げ一時370万円となった。ドル建てでは、一時3万ドルを割った。1日で8.4%下落した。 【画像】アルトコインはさらに激しい下落 「ビットコインは苦しい状況にある」とビットバンクの長谷川友哉マーケットアナリスト。米金融政策の舵取りを巡り不透明感が残る中、テラUSD(UST)騒動が火に油を注いでおり、影響はDeFi、NFT、それから他のステーブルコインの安定性にも波及した。仮想通貨市場全体への信用が揺らぐ格好となっていると、長谷川氏は指摘する。 ビットコインは下落しても、前年の安値が底というのが通例だった。しかし、今回は初めてドル建てで前年の安値を割り込んでいいる。「市場のムードは悪化する一方だ」(長谷川氏) 一方で、米国のインフレ対策が効果を発揮すれば、株式市場と併せて仮想通貨にも好影響となる。4月の米消費者物価指数(CPI)は、月次ベースのコアCPI以外は頭打ちの兆しを見せた。FRBの利上げとバランスシート縮小によってインフレが抑制されれれば「リスク選好度が上向き始めるだろう」(長谷川氏) ビットコイン以外のアルトコインはさらに激しい下落に見舞われている。イーサリアムは1日で13.3%下落、リップルは23.3%、ポルカドットは24.5%下落するなど、全面安の様相だ。

ステーブルコインUSTとDeFiが震源地か

下落の要因の1つといわれるのが、ステーブルコインのテラUSD(UST)急落だ。アルゴリズムで米ドルとペッグ(連動)する仕組みだが、うまく動作せず市場の信頼を失った。USTを発行するプラットフォームのテラ(LUNA)は、24時間で95.9%下落した。 →続報:時価総額4兆円のルナ、一夜で価値ゼロに ステーブルコインUSTはなぜドル連動が崩壊したのか さらに、USTを担保に他の仮想通貨を借りるDeFi(分散型金融)市場でも衝撃が走った。USTの担保価値が毀損(きそん)すれば、強制売却などが起こりかねず、連鎖的に影響が広がる可能性があるためだ。 DeFi銘柄のアバランチ(AVAX)は24時間で31%の下落、同じくユニスワップ(UNI)は20.5%、チェインリンク(LINK)は22.3%、アーブ(AAVE)は24.9%下落した。 価格の下落と併せて、仮想通貨ビジネスについても逆風が吹き始めている。仮想通貨業界の最大手、米コインベース・グローバルが5月10日に発表した2022年1~3月期決算は、最終損益が4億2900万ドルの赤字に転落した。仮想通貨の相場低迷で、個人投資家の売買が減少したことが要因だ。

「ブロックチェーン」で私たちの未来はどう変わるのか

牧野 今の世の中は、スマートフォンが普及し、AIやIoTなど新たなテクノロジーも、日常の生活に浸透し、それ無しでは立ち行かない社会になろうとしています。こうしたテクノロジーの中で、ここ数年注目されている一つに「ブロックチェーン」があります。ブロックチェーンといえば、一般にはどうしてもビットコインなど仮想通貨のイメージが強いのですが、企業ではさまざまなユースケースを想定し、ブロックチェーンの効果を検証する取り組みが水面下で続けられています。藤井先生は今のブロックチェーンの状況をどのように思われますか。

公立大学法人会津大学
産学イノベーションセンター(UBIC) 客員准教授
藤井靖史氏

藤井 技術的にいえば今のブロックチェーンは未成熟であり、ブロックチェーンのアーキテクチャにレイヤー構造を確立する必要があると考えています。例えばIoTの一部としてブロックチェーンを活用する場合、処理性能の限界が指摘されることがありますが、そもそもセンサーから上がってくるデータをそのままブロックチェーンで管理する必要はありません。ビットコインは物理層に近い構造を持ちますが、ビットコインと同じように代表的なブロックチェーンであるイーサリアムは物理層からアプリケーション層まで含むように捉えることができます。ブロックチェーンそのものの技術の進化とアプリケーションの設計パターンとしてブロックチェーンをどのレイヤーとして活用するのか整理が必要です。

一方では、ビットコインの普及によって社会の中で仮想通貨の概念が確立し、金融商品として取り扱われるようになって、ブロックチェーンを知らない人はいないという状況になっています。でも社会実装と技術実装の話が混在していて、世の中ではブロックチェーンをどう使うのか、どこまで使えるのか、まだ整理がされていない状態だろうと思います。ブロックチェーンでイノベーションが起きる可能性をみんな感じていて、具体的なPoC(Proof of Concept:概念実証)を重ねていかなければ、将来につながらないと考えているものの、道のりが長く「PoC疲れ」を起こし断念する企業も多く出てきています。

牧野 先日、米国でブロックチェーンをクラウドサービスとして提供する企業の方と日本と海外の事例について話したのですが、藤井先生との実証実験で実用化した電子バウチャーを大阪観光局の大阪周遊パスガイドブックに適用し、本番サービスとして稼働していること話をすると、「世界でもまだまだPoCの段階であるのに、すでに多くの利用者に提供できているのは素晴らしい」と非常に驚いていました。その一方で、こういう新しいテクノロジーが社会全体で浸透していくには、企業や業界が自らのビジネス構造を変えイノベーションを起こす事例が一つでも多く増える必要があると認識しています。

中村 ビットコインは分かりやすいのですが、その他のブロックチェーンを使ったサービスは目に見えにくいのが現状です。スターバックスやFacebookのような身近な企業でもブロックチェーンを使う取り組みを行っていますが、何をやっているのか説明しないと理解することはできません。

藤井 確かに、そうですね。例えば、社会に浸透し、社会構造を変えたテクノロジーといえば、インターネットを実現したTCP/IPですが、インターネットを使っていても、TCP/IPがどういう技術なのか多くの人が理解しているわけではありません。でも利用者は、さまざまな新しいサービスが出現し、従来のものに比べ手数料が下がるからうれしいという実感を持ってインターネットを認識しています。ブロックチェーンは、まだそこまでは至っていません。

日本ユニシス株式会社 プラットフォームサービス本部
サービス技術二部 ブロックチェーン技術室 室長
中村誠吾

ブロックチェーンの社会的な価値

牧野 ブロックチェーンが社会的に必要不可欠な技術として認められるようになるには、まだまだ時間がかかりそうですが、将来どんな価値をもたらすのか少し考えてみましょう。

中村 Uberなどシェアリングエコノミーはインターネットを使った新たなビジネスとして広がっていますが、シェアリングエコノミーのビジネスで最も重要なものは提供者と利用者の信用情報です。Uberにおける信用情報は、提供者と利用者が相互に行う評価の情報ですが、その情報はUberが管理しています。その評価の信用は、利用者がUberを信頼することをよりどころにしていますが、運転手による犯罪など事件も多く発生しており、一事業者に頼ることに限界もあります。ブロックチェーンはインターネット上のビジネスやその当事者を「本当に信用できる」状態に維持する技術として期待しています。

日本ユニシス株式会社 Techマーケ&デザイン企画本部
クロスTech企画部 ビットコインには本質的な価値がありますか? Tech-Biz企画室 ビットコインには本質的な価値がありますか? チーフ・スペシャリスト
牧野友紀

藤井 今までの評価は、個人や事業者それぞれに対する信頼度の点数でしたが、今後は複数のコミュニティからの信頼度、各々のコミュニティ自体の信頼度を重視するように変わります。個人は特定のコミュニティに所属することで立ち現れる人格などが出てきて、こっちの面から見るといい人、逆の面から見るとそうでもない、と評価が多面的になります。本来、人間とは多面性を持つものですが、評価の世界ではこれまで一方向しか見られませんでした。ブロックチェーンにより属する複数のコミュニティの活動から同時に見えたりすると、評価の価値基準が多様化すると思います。

牧野 例えば、スタートアップ企業は、なかなか信用されなかったりしますが、その企業はあの企業とつながっているとか、あの信用のあるコミュニティに属しているというのがブロックチェーンで見えるようになれば、知名度の無い企業でも取引を行えるよう社会全体で障壁を低くできるようになるかもしれません。

ブロックチェーンが実現する未来の世界

牧野 経産省のレポート(2016年)の中で、ブロックチェーンは3段階で社会に浸透するという見通しがあります。第1段階はビットコインなど仮想通貨で、その派生として地域通貨などデジタル通貨、銀行間の為替など数値的な金流の変革。第2段階では取引の記録、権利の移転、業界全体のサプライチェーン実現など商流の変革、承認。第3段階で自動契約・無人契約実行など、人を介さず商流と金流を同時に動かすスマートコントラクトの実現です。このようなビジョンにおいて具体的にどのようにブロックチェーンが生きるのか、というテーマで話をしましょう。

中村 日本ユニシスでは、東京大学、関西電力と電力取引におけるブロックチェーン実証実験に取り組んでいます。電力の仕組みは、従来の大規模集中型で電力を発電していた世界から、太陽光パネルなどの分散した電力の発電も統合する世界に変わってきています。その世界では、至る所で発電する全ての電力を集約して取引するよりも、発生する電力単位で直接取引した方が経済的に合理的です。また国際的な地球温暖化の対策が背景にあり、電力を購入する生活者の思考も多様化していて、単純に100kWhの電力ではなく、発電由来に基づいて電力を種別して、再生可能エネルギーを対象に「地球環境に優しいから使いたい」という意向が働くようになってきました。このような状況で、電力量だけではない新しい価値を見える化して発電者と生活者の直接取引を実現するためにブロックチェーンの特性がぴったり合うのです。

藤井 会津若松の会津バス(会津乗合自動車株式会社)が提供するオープンデータを使ったハッカソンを実施したところ、早く安く移動したい利用者と、採算が取れないと事業を継続できない事業者の対立構造の中で、データによって移動の課題を共有し同じ土俵の中で解決方法を検討することができるようになりました。ブロックチェーンでデータをオープンにすると、コミュニティの状況がデータで理解しやすくなり、弱点や足りないことを補い合うための情報基盤になり、従来の地方行政がこのままの体制で10年、20年維持することは難しいといわれている中で地域住民と一緒に考えていくための礎になるのではないかと考えています。

牧野 喜多方の実証実験では、参加する煎餅屋さんとお茶屋さんがいて、それぞれの商品を電子チケットとしてブロックチェーンに登録しました。たまりせんべいと抹茶ソフトは意外と味が合うという話から、それぞれのチケットをセットにしようということになり、その場でコラボレーションが始まりました。コミュニティの中で共通の情報基盤があれば、すぐに試行錯誤ができるようになります。別の商店では店主のスマイルを提供する0円チケットを作って発行したところ、利用者は面白がって店を訪れチケットを利用する行動も見られました。

藤井 各地域にはお金には換算できない価値がありますが、それを見える化する手段がありませんでした。大企業が提供する環境ではなく、地域が主体的に運営する環境で、自らが価値をデザインし回していけるようになったということが面白いです。今は、地方は弱いかもしれませんが、顧客をつかんで提供する価値を高め、地域として価値が相互連携するようにデザインできるようになれば、経済の循環も自分たちが主体となるゲームへとチェンジできるようになります。

ブロックチェーンが「見えない価値を可視化する」

牧野 これまでお話ししたように、ブロックチェーンには、まだまだ課題もありますが、社会を変革する可能性があると感じています。最後に、ブロックチェーンのもたらす未来に期待することについて、それぞれ話していきましょう。ブロックチェーンには、誰もが一定のルールに基づき、同一の情報に対して閲覧や更新ができる社会基盤となり、情報の民主化が進み、多様なサービスや多くのコラボレーションが生まれるのではないかと期待しています。中村さん、藤井先生はどう考えていますか。

中村 今時点、ブロックチェーンは、生活者に効果が見えないと考えています。今後、コミュニティの中で共有するデータがブロックチェーンで管理されるようになれば、真正性が担保されているため、同一のデータがさまざまなビジネスで利用されるようになり、情報そのものが価値を持つ資産になります。例えば、個人の情報であれば、学(職)歴や人脈など今まで評価しづらかった情報が、複数の企業や公的な機関で利用されることにより、情報が付加され蓄積され、多面的な評価が可能となる。このような情報の提供をデータの本来の持ち主である個人がコントロール可能にすることで、生活者参加型の新たなビジネスが生まれる。この世界に行き着くまでは道が長いのですが、道しるべを示せると期待しています。

藤井 抽象的な話になりますが、ブロックチェーンには「今まで見えていなかったものが見えるようになる」という根底的なイノベーションがあると思います。具体的に言うと、中村さん、牧野さんとこれまで話していたような「見えない価値を可視化する」という点ですね。世界的な経済は個人ではコントロールできず、自分ごとに捉えることはできない、小さな経済圏の中で価値交換のつながりが見えるようになれば、自分ごとになり自らデザインすることもできるようになります。ドイツの作家、ミヒャエル・エンデ氏の著書『エンデの遺言』では、「腐るお金」と呼ばれる貨幣が提唱されました。使わずに取っておくと価値が減価することで、より早くお金が回るようになるというものですが、従来できなかったお金の本質を変えるようなことをブロックチェーンでは実現できる可能性を持っています。ブロックチェーンは、これまでの社会の本質的なことを変え、価値観が変わるイノベーションを起こす力を持っている。ブロックチェーンを使った新たな価値交換のデザインが生まれ、20年、30年たって「世の中平和になったよね。発明した人はすごいね」と言える未来が来ることを期待しています。

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